「すぐに手放す決心がつかないけれど、空けておくのももったいない」
「リフォームして誰かに貸せば、家賃収入で固定資産税を賄えるのではないか?」
空き家を所有している多くの方が一度は考えるのが、「賃貸活用」という選択肢です。
確かに、思い出の詰まった実家を手放さずに収益化できれば理想的ですが、不動産投資としての現実は決して甘くありません。
この記事では、空き家を賃貸に出す場合の具体的なメリット・デメリット、および「本当に利益が出るのか?」を判断するための収支の考え方を解説します。
空き家を貸すことのメリット
- 毎月の家賃収入が得られる: 固定資産税や維持費を賄い、さらには老後の資金などに充てることができます。
- 「家が傷む」のを防げる: 人が住み、定期的に設備を使うことで、カビや腐食を防ぎ、建物の健康状態を維持できます。
- 特定空家への指定を回避できる: 適切に活用されている物件であれば、自治体からの指導リスクはほぼなくなります。
知っておくべき賃貸のリスク
1. 多額の先行投資(リフォーム費用)
一般の人が「快適に住める」レベルにするには、水回りの交換や内装の刷新が必要です。一戸建てなら300万〜800万円程度かかることも珍しくありません。
2. 修繕責任と管理の手間
給湯器の故障や雨漏りなど、賃借人が住んでいる間の修繕費用はすべて大家(あなた)の負担です。家賃収入が修繕費で消えてしまうこともあります。
3. 空室リスクと回収期間
初期費用の回収だけで数年〜10年以上かかることもあります。その間に空室期間があれば、さらに伸びます。
4. 借地借家法による制約(追い出せない)
日本の法律では、一度貸してしまうと、大家側の都合で退去してもらうのは非常に困難です。
「売る vs 貸す」判断の基準
以下の3つに当てはまるなら、賃貸を検討する価値があります。
- 物件の立地が良い: 駅から徒歩圏内で、安定した需要がある。
- リフォーム費用が少額で済む: 築年数が浅く、大きな修繕が不要。
- 将来的に住む予定がある: 数年後には自分が住む、という明確な期限がある。
逆に、「築30年超で駅から遠い」「将来住む予定もない」という場合は、迷わず「売却」を選択すべきです。



